八甲田山・岩木山 山行報告

山行期間 929日~10月2日   

参加者  5名  

29日 大阪空港発10:5012:20着青森空港―レンタカー八甲田山雪中行軍遭難資料館→雪中行軍遭難記念像 →ホテル

30日 ホテル6:30酸ヶ湯温泉登山口7:30―小岳分岐9:3010:20大岳山頂10:35―小休憩―11:20避難小屋11:4012:30宮様分岐―14:20酸ヶ湯温泉登山口下山

 1日 ホテル5:30→嶽温泉登山口6:40―巨木の森分岐7:50八合目9:25―九合目10:1511:15岩木山山頂11:50―九合目リフト―
      八合目13:1513:50(岩木スカイラインバス
14:20嶽温泉登山口

2日 ホテル8:308:55弘前城10:45→青森空港発13:1014:50大阪空港


29日 八甲田山雪中行軍遭難資料館 1902年ロシア戦に備えた冬季演習を同時期に青森第五連隊と第三十一連隊が行った。
  同じ気象条件にありながら第五連隊は210名中199名の犠牲者、一方は全員生還。明暗を分けたのは
  特に計画・行程・地元の案内人を付ける等だったか。今私たちが何を教訓として学び取るのか重要。

30日 八甲田山はそれぞれ時期の違う火山活動で出来た幾つもの山並みの総称である。その中の最高峰大岳を目指す。
    酸ヶ湯温泉登山口は硫黄のにおいがした。鳥居前で安全を祈願。マイヅルソウの赤い実が高度を増すにつれ、
    その赤さを深くしていく。オオカメノキの葉も黒褐色に紅葉し赤い実がアクセントになり彩る。
   黄色に変化した葉はテツカエデ。オオバクロモジを見てここは日本海側要素の植生だと知る。
   その下でゴゼンタチバナの花がドライフラワーになっていた。高山植物の宝庫だ!樹林帯を抜けると岩場の地獄湯。
   硫黄のにおい、火山ガスの注意喚起する看板あり。大きな岩を越えて行き、視線を上げるとシラタマノキの群生だ!
   白い実があちこちに。

 八甲田山・大岳の頂上には一等三角点があり、360度のパノラマだ!そこから避難小屋までの両脇はチングルマの葉が
  真っ赤に紅葉して存在感があり。綿毛はすでに形を確認するのが難しい程に変化していた。時折咲いている白い花あり。
  「根元が木になっているからチングルマではない」そう思ったがチングルマは小低木だった。

 避難小屋はしっかりしていてトイレあり。長いコースなので途中避難出来る場所は心強い。この後高層湿原の毛無岱。
 高山植物の宝庫だ!初秋でしか見られない草もみじを見る。
 主役の濃いオレンジ色の葉は、夏に黄色の星型の花を付けたキンコウカだった。ルートは良く整備されていて、
  大規模な階段の付け替え作業もしていた。リーダの同郷の方々との偶然の交流や紅葉の始まる風景に心満ちる。

1日 「おやま」と呼び、地元の人が大事にしている岩木山へ。天気予報は昼から崩れるので530分ホテルを出発。
  車中、小雨が降ったり止んだりを繰り返す。再度天気予報を見て下りはバスを利用することを考え、登山口を出発。

整備された登山道だが粘土質なので慎重に歩みを進める。1時間ほど歩くとブナ林が現れる。雨も止み、
 太い大きなブナの幹に朝陽が射し込む風景は心の奥深くにやきついた。巨木の森の分岐を過ぎると、
 この山が広大なブナ林である事を知った。ハウチワカエデ・イタヤカエデ・ミズナラの高木がブナの周りに、
 その下でオオカメノキ・オオバクロモジ・コシアブラノ等の亜高木が光をもらっていた。さらにササ等の低木、
 ツルアリドウシ・イワカガミ等の草本が森の下に位置しお互いが共生する森の姿があった。本来ならここに鳥たちが加わるが、
 あまり声を聞かなかった。小動物の落とし物は何か所かで発見。熊の餌にもなるブナの実はあちこちに落ちていた。
 ブナ林は8合目まで続く。

8合目から止んでいた雨が降り始め合羽を着る。雨は9合目も続く。この9合目からが溶岩ドームで大きな岩場。
 スッとは行けない。なかなか大変な所あり。モニュメント前で登頂記念の鐘をつく。岩木神社に参り祈願半ばに大雨が降って来た。
 風も強い。避難小屋に避難する。温かい飲み物と食事を頂き休憩。雨も止み、いいお天気になって来たので下山開始。
 下りも急なのでゆっくり下りた 。先ほどまでの天気と違い晴れた中、気持ちが違った。9合目からリフトを使い、
 8合目からはスカイラインバスに乗る。

青森ホテル周辺で地酒と海の幸の前夜祭。2泊目の弘前駅前の居酒屋で本祭り。3日目は打ち上げ。
 でも青森の地酒を置いていないとは!しかしそのおかげで「上善如水」の言葉の味わい深さを知る。
 山・豊かな植生・美味しい海の幸・日本酒これらは深く結びついた日本の宝だ。その宝を余すところなく味わった今回の山行だった。
 今回の計画は4月機関誌に載り、早割航空券とホテルのセット予約からはじまった。 

帰りの飛行機からは富士山・アルプスを眼下に、航空写真を見ているようだった。この計画から車の運転までして下さったNさんに
 一同深く感謝。皆、良くしゃべり、よく笑った。
 
八甲田山中腹
 
八甲田山の山並みをバックに

八甲田山山頂 。ヤッター!!
 
八甲田山の紅葉 秋だ~!草紅葉も綺麗!
 
八甲田山の美しい湿原、癒やされました!
 
岩木山の深いブナ林
 
岩木山八合目辺り、ノコギリ草?

風雨の中、岩木山山頂のモニュメント前 

岩木山山頂近くの岩場を下る。晴れてきた~ 


         弘前城から見た岩木山 「津軽富士」の美しい山容


   ホームページに戻る

inserted by FC2 system